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核被害の悲惨さを訴え続ける被爆者の声に耳を傾け、平和と核廃絶を求める思いを伝えます。

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極端な意見に傾きがちな社会の危うさ 警鐘鳴らす被爆作家

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児童文学作家の那須正幹さん=山口県防府市で2021年6月9日、平川義之撮影
児童文学作家の那須正幹さん=山口県防府市で2021年6月9日、平川義之撮影

 「ひょっとしたら、僕の遺言になるのかもしれんね」。児童文学作家の那須正幹(まさもと)さん(79)=山口県防府市=は「絵で読む 広島の原爆」(福音館書店)を手にしみじみとつぶやいた。3歳の時、爆心地から約3キロの自宅で被爆。今年6月に79歳の誕生日を迎えた。「これを書いたのは50歳ぐらい。ちょうど脂が乗り切った時期だなあ」

 1995年刊行の「絵で読む」は現在も増刷を重ねるロングセラー。被爆前後の広島の街を鳥瞰(ちょうかん)図で示し、原爆の構造、開発から投下までの歴史背景、放射線障害などを多角的に描いた科学絵本だ。絵は画家の西村繁男さんが担当。西村さんと組んだ前作の制作中にひらめいて企画を持ち込んだ。

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