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九州豪雨1年--熊本・人吉 それでもこの地で

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水害時はふくらはぎまで泥がたまった農機具倉庫。機械は一部を入れ替え、来年から本格的に農作業を再開する予定=6月
水害時はふくらはぎまで泥がたまった農機具倉庫。機械は一部を入れ替え、来年から本格的に農作業を再開する予定=6月

 「『こんな家いらんわ』って思ってたのに、この家が好きだったんだって。自分でも気づかんもんやなあ」。解体される自宅の前で5日、熊本県人吉市の兼業農家、尾方広海さん(49)がつぶやいた。1年前の九州豪雨で球磨川が氾濫し、自宅のある同市中神町大柿地区は甚大な被害を受けた。地区再建の行方は依然として不透明だが、尾方さんはこの地で再出発すると決めた。解体後、同じ場所に新たな家を建てる。

 大柿地区は球磨川と山に囲まれた田園地帯で、約50世帯70人が暮らしていた。2020年7月4日の九州豪雨では球磨川流域で50人が犠牲になった。中神町でも2カ所で堤防が決壊、地区全域が水にのまれた。住民が声をかけあって避難し、地区では犠牲者は出なかったが、尾方さん宅も2階まで浸水。隣の農機具倉庫にはふくらはぎまで泥がたまり、米やショウガを作っていた1・5ヘクタールの田畑も大打撃を受けた。

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