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好対照 2局の救命ドラマ 圧巻ヒーロー/悩める医師たち=碓井広義

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 日曜劇場「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(TBS系)。そして月9「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)。両局の代表的ドラマ枠が同時に「医療ドラマ」をスタートさせた。しかも通常の医療ではなく、「救命」という共通点を持つことが興味深い。

 医療ドラマは、どれだけ娯楽の要素を含んでいても、本質的には<社会派ドラマ>である。なぜなら、医療システムとは社会システムそのものでもあるからだ。また現在ほど医療が危機に直面している時代はなく、市民の間に医療に対する危機感・不安感が充満している時代はない。それでいて医学の世界は外部からうかがい知ることができない。視聴者が持つ医療への関心こそが、医療ドラマが支持される要因の一つだ。

 思えば、医療ドラマの主人公である医師は、基本的に「強き(病気)をくじき、弱き(患者)を助ける」存在であり、「ヒーロー」の要素を持った職業だ。これまで医療ドラマの多くが、生と死という究極のテーマを扱う<ヒーロードラマ>だったのはこのためだ。その代表格が「ドクターX」シリーズ(テレビ朝日系)である。

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