災害で誰一人取り残さないために何を? 専門家からの提言

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九州豪雨により段ボールで仕切られた避難所の体育館で過ごす高齢者ら=熊本県八代市で2020年7月7日午後4時12分、徳野仁子撮影
九州豪雨により段ボールで仕切られた避難所の体育館で過ごす高齢者ら=熊本県八代市で2020年7月7日午後4時12分、徳野仁子撮影

 災害が発生したとき、高齢者や障害者などの要支援者をどう守ればいいのか――。静岡県熱海市で3日に発生した土石流災害は、今も行方不明者の捜索が続けられている。国立研究開発法人、科学技術振興機構・社会技術研究開発センター(RISTEX)と共同で「誰一人取り残さない防災」プロジェクトを進める同志社大学社会学部の立木茂雄教授(福祉防災学)に詳しく聞いた。【北山夏帆/デジタル報道センター】

高齢者・障害者を取り残さない防災

 ――災害における要支援者とはどういう立場にありますか。

 ◆これまで大きな自然災害が発生する度、高齢者や障害者といった「要支援者」に被害が集中してきました。内閣府によると、2011年3月に発生した東日本大震災では、亡くなった人の約6割が65歳以上の高齢者でした。また、障害者の死亡率は被災住民全体の死亡率の約2倍だったといいます。さらにNHKの調べによると、東北3県別にみた時、被災地住民全体の死亡率に対して障害者の死亡率は、福島県で約0・8倍▽岩手県で約1・3倍だったのに対し、宮城県では約2・5倍と高かったようなのです。

 ここからさらにデータを分析すると、宮城県の被災地では、…

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