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イベント「にぎやかな日々」の音楽祭(5月)が開かれている江津市の会場のロビーでは、アート体験のワークショップが開かれていた。絵の具を垂らした紙を乾かないうちに二つ折りにし、偶発的な模様をつくる「デカルコマニー」と呼ばれる技法を子どもたちに教えていたのは、浜田市内で「Atelier Sunoiro(アトリエ・スノイロ)」を開く栗山千尋さん(38)。ダウン症の人たちが自分たちのリズムで絵を描ける空間を目指し、2016年に始めたアトリエだ。
6月8日、陽光が差すアトリエの大きな部屋では、中学3年の岩藤桜時(いわどうおと)さん(14)がじゅうたんに足を伸ばして座り、アクリル絵の具をたっぷり染みこませた筆を右手に握っていた。大きな画用紙に左下から右上へ、サッサッサッと筆を走らせ、好きな色を塗っていく。黄色の上にオレンジ色、ピンク、青色を重ね、岩藤さんの息づかいがこもる。40分間集中し、8枚分を描き上げた。
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