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熱海土石流

2021年7月2~3日、東海や関東甲信越地方で激しい雨が降りました。静岡県熱海市では土石流が発生、捜索が続いています。

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盛り土調査、膨大な手間とコスト 国交省手法では3割対象外に

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土石流が襲った現場でバケツリレーをして土砂を撤去する消防隊員ら=静岡県熱海市伊豆山で2021年7月11日午前11時12分、吉田航太撮影
土石流が襲った現場でバケツリレーをして土砂を撤去する消防隊員ら=静岡県熱海市伊豆山で2021年7月11日午前11時12分、吉田航太撮影

 3日に発生した静岡県熱海市の土石流災害で、県は「違法な盛り土が災害の原因」との見解を打ち出した。盛り土の崩落や地滑りは各地で起きている。盛り土の安全性を高め、再発を防ぐにはどうすればよいのか。国土交通省は全国調査に乗り出したが、困難も予想される。

   ◇

 盛り土を規制する法律としては、国土交通省が所管する宅地造成等規制法が挙げられる。造成が規制されている区域で一定規模の盛り土を造る当事者は地盤の安全性や排水基準をクリアし、工事終了後に都道府県などの検査を受けるよう義務づけられている。対象は宅地造成を目的とした盛り土であり、熱海市のケースは規制の対象外だった。

 こうした中、熱海市の土石流災害を受ける形で、国交省は全国の盛り土の安全性調査に乗り出す。まずは1カ月かけて対象となる盛り土を抽出する方針だが、安全性の確認方法は「検討中」(担当者)とするなど、課題は山積している。

大規模でも完了わずか3.9%

 国交省によると、今回の調査では1990~2000年ごろの地形を反映した国土地理院の標高データと08年以降のデータを比較し、標高差が5メートル以上ある場所を約1カ月かけて抽出。環境省や農林水産省などの関係省庁や自治体に情報提供し、対策につなげることを想定している。

 しかしこの手法では、90年以前…

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