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岡崎 武志・評『古くて素敵なクラシック・レコードたち』『草のみずみずしさ 感情と自然の文化史』ほか
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今週の新刊
◆『古くて素敵なクラシック・レコードたち』村上春樹・著(文藝春秋/税込み2530円)
村上春樹が「うちの棚から、好きなレコード、面白いレコードを486枚ほど選んでみました」(帯文)。そんなわけで『古くて素敵なクラシック・レコードたち』が出た。全ジャケットがカラー掲載。
村上春樹といえば「ジャズ」のイメージだが、じつは『小澤征爾さんと、音楽について話をする』というクラシック談議本があるほど。本書でもシューマン、ブラームス、モーツァルト、マーラー、バッハと趣味は幅広い。もちろん「若き日の小澤征爾」もある。
ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」はアンセルメの新旧、アバド、メータ、ラインスドルフと同じ曲を指揮者で聴き比べ。アンセルメの指揮は「流れが自然で、せかせかしたところもなく、適度なユーモアも漂わせ」、「人徳」を感じるという。くつろいで盤に針を落とす鑑賞態度がいい。
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