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藤原章生のコロナになりました/中 闘病さなか、訪れた「平穏」

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高熱から脱した直後、「静かさ」に襲われた顔を寝ながら自分で撮った=2021年5月6日午前8時24分、藤原章生撮影
高熱から脱した直後、「静かさ」に襲われた顔を寝ながら自分で撮った=2021年5月6日午前8時24分、藤原章生撮影

 新型コロナウイルス感染症(COVID19)を発症し、ホテル療養に入った途端、症状の重さから早々に東京都立駒込病院に移された私は、なぜなのか、魅惑的な静けさの中にいた。【藤原章生】

もう余計なことはやめよう

 その日は発症から5日目の5月1日だった。病院のベッドで採血、胸部レントゲン検査、看護師、医師による問診などを一通り終え、ようやく眠りについたが、なかなか熱が下がらない。「熱冷ましは飲まずに、熱で疫病を殺した方がいい」。熱病にかかった時の南アフリカの医師の言葉を信じ込み、我慢していると看護師さんに「それは間違った情報ですよ」と言われた。すぐに屈服し解熱剤を飲むと、39度5分が38度まで下がるが、3時間もすると再び戻る。当然食欲はないが、出された肉じゃがとご飯を無理に押し込み、院内のコンビニに注文したルイボス茶を飲み、大量の寝汗で日に3度も着替える。「大丈夫ですか」と声をかける看護師さんが時折背中を拭いてくれるので、ひたすら恐縮する。4人部屋は私の入院中、患者延べ8人が出入りし、症状は人によって違うようだった。私の治療は点滴による投薬が中心だ。入院2日目の朝から、トランプ前米大統領も使った抗ウイルス薬のレムデシビルを1日100ミリグラム(初日のみ200ミリグラム)に加え、過剰な免疫を抑えるデキサメタゾンというステロイド薬を左前腕の静脈から入れてもらう。

 2020年1月から550人もの新型コロナ治療に当たってきた感染症科の主治医、福島一彰さん(36)に退院後に聞いてみると、私の状態は入院当初から結構重かったそうだ。「胸部レントゲン検査で、左肺の約6割もの広範囲にすりガラス陰影があり、酸素吸入が必要な状態だったので、すぐに(投薬)治療を開始する必要があると判断しました」。すりガラス陰影とは新型コロナ肺炎で認められる特徴的な画像所見で、通常の肺炎に当…

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