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広島・長崎原爆

1945年8月、広島・長崎へ原爆が投下されました。体験者が高齢化するなか、継承が課題になっています。

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「黒い雨 事実残さねば」 きょう高裁判決 記録されなかった旧亀山村、語り続ける女性 /広島

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原爆投下直後にいた小学校の跡地で「黒い雨」を浴びた様子を振り返る森園カズ子さん。「このあたりの空が全部真っ黒だった」と語る=広島市安佐北区で2021年6月、山田尚弘撮影
原爆投下直後にいた小学校の跡地で「黒い雨」を浴びた様子を振り返る森園カズ子さん。「このあたりの空が全部真っ黒だった」と語る=広島市安佐北区で2021年6月、山田尚弘撮影

 「黒い雨訴訟」の控訴審判決は14日、広島高裁で言い渡される。原告全員を被爆者と認めた2020年7月の1審・広島地裁判決では、差別への恐れなどから住民が口をつぐみ、証言が取りこぼされていた可能性が指摘された。「黒い雨が記録されなかった集落」で雨を浴びた原告の一人、森園カズ子さん(83)は「事実は事実として残さないと」。あの日の記憶を語り続ける。【小山美砂】

 控訴審判決を控えた6月。学校名が彫られた石柱が残る安佐北区の更地に、森園さんは立った。爆心地から北約17キロの旧亀山村にあたる。76年前、放射線を帯びた「黒い雨」をここで浴びたが、戦後間もなく広島管区気象台(当時)が実施した調査では降雨域外とされ、国が1976年に指定した爆心地の北西部に広がる援護対象区域(南北約19キロ、東西約11キロ)からも外された。「原爆の影響はあったはずだけど、ここらは認…

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【広島・長崎原爆】

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