「コロナ克服」は本当か 中国・瀋陽で記者が見た中国経済のリアル

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
瀋陽北駅周辺で建設中の高層マンション=遼寧省瀋陽市で2021年7月11日午後4時43分、小倉祥徳撮影
瀋陽北駅周辺で建設中の高層マンション=遼寧省瀋陽市で2021年7月11日午後4時43分、小倉祥徳撮影

 新型コロナウイルス禍を克服したかに見える中国経済に死角はないのだろうか――。15日に発表された中国の2021年4~6月期の成長率は、1~3月期より減速したものの、コロナ前の巡航速度にほぼ戻ったとの見方が多い。だが、人口減少に直面する中国東北部・遼寧省の省都、瀋陽市を訪れると、中国経済の構造的課題が見えてきた。【中国東北部・瀋陽市で小倉祥徳/外信部】

大規模な不動産開発

 首都・北京へつながる高速鉄道の「瀋陽北」駅から西に徒歩10分。銀行などのビルが建ち並ぶ一帯に、建設中の高層マンション群が姿を現した。不動産大手・中国恒大集団が手がける地上30階建て以上の9棟で、建物を覆う建設用カバーには「(1平方メートルあたり)1万6800元(約30万円)から」と大きな文字が掲げられている。

 近くの不動産仲介店を訪れると、夫婦とみられる20~30代の男女の客が「どれも高すぎる」と10分ほどで店を後にした。しかし、女性店員は「見晴らしもいいし、マンション価格は今後も上がり続けるでしょう」と話した。駅周辺では、他にも高層マンションやショッピングモールが3件ほど建設中。北京などの大都市でもあまり見かけないほどの集中的な大規模開発だ。

日本企業向け工業団地も

 市南部にある地下鉄の終点から車で約10分。高速道路のインターチェンジに近いこのエリアでは、…

この記事は有料記事です。

残り1967文字(全文2536文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者
すべて見る

注目の特集