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司法は再び、「黒い雨」に遭った原告全員を被爆者と判断した。14日に言い渡された広島高裁の控訴審判決。原告や支援者らは1審の広島地裁判決よりも踏み込んだ内容を歓迎した。
「6年間、正しいことだけを訴えてきた。それが裁判所に伝わった。今日はええ日じゃ」。原告の旨行(むねゆき)勉さん(83)=広島市安佐北区=は法廷の原告席に座り、補聴器を着けて西井和徒裁判長の声に聴き入った。閉廷後、支援者に「全面勝訴」と聞き、ようやく笑みをこぼした。「ああ、良かったのう。長生きしてよかった」。原告らと肩をたたいて喜び合った。
2020年7月の1審・広島地裁判決後、人生で3度目の心筋梗塞(こうそく)に倒れ、3カ月の入院。リハビリ中だが、「事実が認められるか、わしの命が先に尽きるか。結論が出るまで死ぬわけにはいけん」との思いで、この日の法廷にも足を運んだ。
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