古代遺跡眠るエジプト クレオパトラに魅せられて 「真実に迫る」墓探す考古学者
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古代遺跡の宝庫エジプトで、まったくの未発見という遺跡はどのくらいあるのか。ミイラ研究の第一人者でカイロ・アメリカン大学のサリーマ・イクラム特別教授に聞くと「おそらくエジプトの遺跡全体の6割はまだ見つかっていません」との答えが返ってきた。その一つとされるのが「クレオパトラの墓」だ。古代エジプトの女王クレオパトラ7世(紀元前69~同30年)の時代の宮殿とみられる遺跡は1990年代に北部アレクサンドリア沖の海底から発見されたが、墓は見つかっていない。女王はどこに眠るのか。私は2017~20年のカイロ特派員時代、難問に挑む一人の女性考古学者と出会った。今回は古代史の謎に迫ってみたい。
クレオパトラは古代エジプト・プトレマイオス朝の最後の女王。ローマの政治家カエサルを魅了し、カエサルの死後はローマの将軍アントニウスと恋に落ちた。最後はアントニウスと対立したローマ軍との戦いに敗れ、自害したとされる。
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