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「一人一人がありのままでいられて、私と一緒にいることがうれしいと思ってもらえるところを目指したい」。浜田市内田町で、ダウン症の人たちのための「アトリエ・スノイロ」を開く栗山千尋さん(38)は語る。アトリエのある自宅には、芸術や福祉など専門分野の書籍のほか、絵本や写真集、小説、エッセーなどが多数ある。読書家で勉強家だと分かるが、座学だけでは得られない信念のようなものを感じた。
栗山さんは福岡県八女市出身。中学生の頃から文章を書いたり、写真を撮ったりして、自分の内面を見つめる性格だった。家庭環境には恵まれていたが、「画一的な教育から抜け出したい」という気持ちが芽生え、高校は進学校ではなく、定時制の博多青松高(福岡市)を選んだ。制服も校則もなく、障害のある人が親と一緒に授業を受け、ずっと年長の同級生もいた。「初めて多様性というものを知った」。ゆとりのある時間を生かして美術…
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