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「私たち殺すつもり」 米ワクチン接種でデマ浸透 接種率で人種格差

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非営利組織「ブロンクス・ライジング・イニシアチブ」が設けた会場でワクチン接種を受ける男性=米ニューヨークで2021年6月25日、隅俊之撮影
非営利組織「ブロンクス・ライジング・イニシアチブ」が設けた会場でワクチン接種を受ける男性=米ニューヨークで2021年6月25日、隅俊之撮影

 米国で感染力が強いとされるデルタ株が広がり、新型コロナウイルスの感染者数が再び増え始めた。ワクチン接種が政治問題になり、拒んでいるのは白人の保守層というイメージが強い。ただ、実際に接種率が低いのは黒人やヒスパニック系で、人種格差が生まれている。なぜなのか。【ニューヨーク隅俊之】

 「ワクチンを打てば数年後に体に異変が起きるとみんな言っている。私もワクチンを疑いの目で見ていた」――。6月下旬、気温が35度近くまで上がった灼熱(しゃくねつ)のニューヨーク市ブロンクス地区。ヒスパニック系の中学生、ジャスレーディー・キニョーネスさん(15)は、教会の駐車場にテントが設けられた接種会場に母親とワクチンを打ちに訪れた。

 周囲に広がるデマに自分も影響されていた。5月上旬、母親とともに新型コロナに感染。頭痛や胸の痛みに襲われ、せきが止まらない。母親と2週間、自宅で家族とも離れた部屋で隔離生活を送った。「コロナをうつすかもしれないという心配をせずに家族の近くにいたい」。ワクチンの接種を受けようと考えを変えた。だが、親族では今も叔母が接種を拒んでいるという。

 ニューヨーク市では14日現在、ワクチン接種を2回目も含めて完了した人は全人口の53%だが、人種別では接種率はまだらだ。アジア系が68%と突出し、白人は45%。ヒスパニック系は40%で、黒人は30%にとどまる。黒人やヒスパニック系は白人と比べて新型コロナによる死亡率が高いのに、接種率は低いという状況が生まれている。

背景にある陰謀論

 理由の一つが、デマだ。「政府は黒人やヒスパニックを殺そうとしている」「有色人種はモルモットにされている」「追跡のためにマイクロチップを埋め込まれる」…

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