強制わいせつ致傷などで異例の「懲役40年」求刑 福岡地裁公判

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福岡地裁=福岡市中央区で、吉川雄策撮影 拡大
福岡地裁=福岡市中央区で、吉川雄策撮影

 2018~19年に7人の女性に暴行などをしたとして、強制わいせつ致傷や強盗・強制性交等などの罪に問われた福岡市南区の無職、今泉成博被告(43)の福岡地裁(溝国禎久裁判長)の裁判員裁判で、検察側は15日、懲役15年と懲役25年を求刑した。判決は29日に言い渡される。

 今泉被告は、一連の事件の間に別の事件で19年10月に執行猶予付きの確定判決を受けており、検察官は刑法の規定に基づきその前後で事件を分けて求刑。有期刑の上限は通常30年だが、合わせて「懲役40年」となる異例の求刑となった。

 今泉被告は18年7月~19年12月、出会い系サイトで知り合った7人の女性をそれぞれ脅し、車で福岡市早良区の山中に連れて行って性交を強要するなどし、うち6人から計約240万円を奪ったり恐喝したりしたとして起訴されている。公判で被告は、いずれの女性とも「合意があった」と主張し、金ももらっていないなどと否認した。

 検察側は論告で「逃げられない山中に女性を連れていき、暴力団との関係性を強調したり裸の写真を撮って脅したり、卑劣な態様で女性を支配した」と指摘。事件当時21歳の女性は代理人弁護士を通じて意見陳述し、被告に熱した金属棒を当てられて性器や太ももに全治2カ月のやけどを負い傷痕が残ったとして「交際や結婚はもうできないと思っている。被告を一生刑務所から出さないでほしい」と述べた。

 弁護側は、女性の被害供述はいずれも矛盾やあいまいな点があるとして、無罪を主張した。

 合計で30年を超える懲役の求刑は過去にもあり、静岡地裁沼津支部の裁判員裁判では11年11月、女性9人を襲った強姦(ごうかん)致傷罪などに問われた男性被告が合計で懲役60年を求刑され、その後、懲役50年の判決が確定した。【平塚雄太】

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