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五輪遺産 分断の象徴になってしまう 北京大会を現地取材 作家・重松清さん 58歳

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インタビューに答える作家の重松清さん=東京都世田谷区で2021年6月29日、大西岳彦撮影
インタビューに答える作家の重松清さん=東京都世田谷区で2021年6月29日、大西岳彦撮影

 賛否両論がいまだに渦巻く前代未聞の展開を見せながら、東京オリンピックの開幕が迫ってきた。2008年北京五輪を現地取材するなど五輪に興味津々の直木賞作家、重松清さん(58)は、「東京」が五輪史の上でとても大きな転換点になるかもしれないと見ている。

 執筆などで多忙を極める重松さんの書斎を訪ねたのは、新型コロナウイルスのリバウンド(感染再拡大)が顕著になっていた頃である。優しく迎えてくれ、まずはこう声をかけてきた。「ニュースで『感染者数も再び増加傾向の兆しがあります』って。いや、増加してるんだよ! 『増加傾向の兆し』って何だよ。言葉を言い換えてすごいことになってきたな」

 実は重松さん、東京五輪については「安全安心を最優先するのならやるべきではない」と歓迎していない。インドで初めて確認された感染力が強い「デルタ株」が国内で広がり、ペルーを起源とするこれまた感染力の強い「ラムダ株」が上陸するという懸念も拭えない。だが、国際オリンピック委員会(IOC)や日本政府、東京都、東京五輪・パラリンピック組織委員会といった開催する側からは「万人のために安全な形で運営したい。それは日本国民が安全であることを担保することにほかならない」(IOC・バッハ会長)というような主張が聞こえてくるのみなのだ。

 重松さんが図星をつく。…

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