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こだわりの一品

世界各国・地域には独自の文化がある。駐日大使や公使らは自国のどの「一品」にこだわりを持っているのか。その魅力を紹介する。

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半世紀ぶりに戻ってきた柔道着 日本の夢を破ったオランダの巨人

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オランダ大使館の一室に飾られたアントン・ヘーシンクの柔道着とペーター・ファンデルフリート駐日大使=東京都港区で2021年7月13日、内藤絵美撮影
オランダ大使館の一室に飾られたアントン・ヘーシンクの柔道着とペーター・ファンデルフリート駐日大使=東京都港区で2021年7月13日、内藤絵美撮影

 前回の東京オリンピック(1964年)で柔道の全階級制覇を狙った日本勢に対し、「オランダの巨人」と呼ばれるアントン・ヘーシンク(故人)が立ちはだかった。半世紀以上が過ぎた今、当時着用していた柔道着が東京都内のオランダ大使館の一室に飾られている。「日本とオランダの友好関係を象徴する人物」(ペーター・ファンデルフリート駐日大使)といわれるヘーシンクの物語を振り返る。

 64年10月23日。東京五輪柔道競技の最終日、九段に新築されたばかりの日本武道館は、1万5000人の観衆で埋められた。この大会から五輪の正式競技に採用された柔道で、日本勢は軽量、中量、重量の3階級を制覇。残された無差別級の決勝で、全日本王者の神永昭夫(故人)と向き合ったのが、20センチ近くの身長差があるヘーシンクだった。

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