地獄からはい上がった照ノ富士 「命懸け」でつかんだ角界の頂点

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照ノ富士=名古屋市中区のドルフィンズアリーナで2021年7月13日、兵藤公治撮影
照ノ富士=名古屋市中区のドルフィンズアリーナで2021年7月13日、兵藤公治撮影

 地獄からはい上がり、ついに角界の頂点に上り詰めた。大相撲名古屋場所で横綱・白鵬と最後まで優勝を争った大関・照ノ富士(29)=本名・ガントルガ・ガンエルデネ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=の横綱昇進が18日、確実になった。日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)が審判部から昇進を諮る臨時理事会の開催を要請され、受諾したと明かした。来日時から「命を懸ける」決意で相撲に臨んできた照ノ富士。11年間の土俵生活は文字通り、命懸けの挑戦だった。

 2009年12月、モンゴルの首都ウランバートル。日本に留学を希望するモンゴルの若者約100人が一堂に集まった。高校相撲の強豪、鳥取城北高(鳥取市)の顧問でモンゴル出身のレンツェンドルジ・ガントゥクスさん(36)が有望力士のスカウトにやって来たのだ。ひときわ目立ったのが、当時18歳で身長189センチ、体重155キロだった照ノ富士。横綱・白鵬(36)の父でモンゴル相撲の横綱だったジジド・ムンフバトさ…

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