日露経済協力、政情が左右

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出荷前の製品の検品を行うアークレイ現地法人の従業員=モスクワ州ドゥブナで3月、前谷宏撮影
出荷前の製品の検品を行うアークレイ現地法人の従業員=モスクワ州ドゥブナで3月、前谷宏撮影

 ロシアでは2020年7月に領土割譲を禁じた改正憲法が発効してから1年がたち、北方領土問題を抱える日露関係の改善の機運は沈んでいる。平和条約の締結を目指した安倍前政権は、経済関係の強化にも取り組んできたが、現状はどうなのだろうか。

進出企業「為替注視」

 首都モスクワに隣接するモスクワ州の小都市ドゥブナ。進出企業が税制面などで優遇される市内の特別経済区に、医療検査機器メーカー「アークレイ」(京都市)の現地法人がある。今年3月、工場を訪れると、ロシア人従業員が黙々と製品の検品作業に取り組んでいた。製造部副部長のマレエフさん(28)は「規律を重んじる日本の哲学を教えられた」と笑顔を見せた。

 同社は11年に特区の建物の一部を借りて工場を開き、13年から糖尿病患者向けの血糖自己測定器や尿検査試薬などを出荷してきた。現地法人の西山智也社長(46)は「ロシアは糖尿病患者の比率が日本より高く、総人口も多い。旧ソ連諸国へも販売できる」と進出の理由を語る。

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