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広島・長崎原爆

1945年8月、広島・長崎へ原爆が投下されました。体験者が高齢化するなか、継承が課題になっています。

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四国五郎の未発表含む40編の詩を発見 旧満州での戦争体験記す

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画家の四国五郎が、旧満州での戦争体験をつづった詩集の内容を、関係者に説明する長男の光さん(中央)=広島市中区で2021年7月20日午後3時17分、山田尚弘撮影
画家の四国五郎が、旧満州での戦争体験をつづった詩集の内容を、関係者に説明する長男の光さん(中央)=広島市中区で2021年7月20日午後3時17分、山田尚弘撮影

 戦後の広島で反戦文化運動を先導し、絵本「おこりじぞう」の挿絵などで知られる画家・四国五郎(1924~2014年)が、旧満州での自身の戦争体験を記した詩40編あまりが見つかった。一部を除いて未発表とみられる。戦地で極限状態に置かれた当時の心境や、戦友らへの思いがつづられている。親族によると、文章による最初の著作として書いたものの、未発表のまま眠っていた作品とみられる。近年再評価が進む四国の表現活動全体を理解する上で貴重な資料となりそうだ。

 四国は広島県出身。1944年10月、20歳で徴兵され旧満州の国境近くの歩兵部隊に入営。翌年8月、旧ソ連軍の侵攻により捕虜としてシベリアに抑留され、48年11月に帰国した。45年8月6日に米軍が広島に投下した原爆で弟を亡くしており、詩人の峠三吉(17~53年)らと反戦文化運動を興した。平和へのメッセージを込めた作品を多数残しており、89歳で死去した。

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【広島・長崎原爆】

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