「天から数字降ってきた」 50年までに温室効果ガスゼロに多くの壁

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山地に設置された太陽光パネル=岡山県赤磐市で6月1日、本社ヘリから木葉健二撮影
山地に設置された太陽光パネル=岡山県赤磐市で6月1日、本社ヘリから木葉健二撮影

 経済産業省は21日、2030年度の総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を現状(19年度、18%)の2倍にする新たな電源構成目標を示し、「脱炭素」に大きくかじを切った。しかし、菅義偉首相が掲げた「50年までに温室効果ガス排出実質ゼロ」の実現には、多くの壁が立ちはだかっている。

 「天から数字が降ってきた」。経済産業省幹部は、基本計画作成中にこう嘆いた。菅首相が4月に定めた、30年度の温室効果ガス排出量を13年度比で46%削減する新目標のことだ。従来の「26%減」から大きく引き上げられた。

 経産省がもともと見込んでいた削減量は40%弱。新目標と「整合」(梶山弘志経産相)させるために、あと6%相当の積み増しに追われた。

 電力由来の温室効果ガス排出量は全体の3割(19年度)を占め、排出量全体の削減には、発電時に二酸化炭素(CO2)を出さない「脱炭素」電源を増やす必要がある。しかし、30年度までの残り9年で増やせるのは、再生可能エネルギーの中でも比較的短期間で設置できる太陽光にほぼ限られる。

 だが、太陽光の19年度の新規導入量は、ピークだった14年度の6割程度に減った。再エネを増やすため、発電した電力を全量定額で買い取る「固定価格買い取り制度(FIT)」が12年に導入されたが、…

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