「海洋プラごみ条約の議論開始を」 G20議長国のイタリアが提案

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海岸に打ち上げられたプラスチックごみ=東京都港区台場1のお台場海浜公園で2017年6月3日、荒木涼子撮影 拡大
海岸に打ち上げられたプラスチックごみ=東京都港区台場1のお台場海浜公園で2017年6月3日、荒木涼子撮影

 22日に開催される主要20カ国・地域(G20)環境相会合で、海洋プラスチックごみ削減を進める国際条約の制定に向けた議論を開始することに合意するよう、議長国・イタリアが各国・地域に提案している。政府関係者への取材で判明した。G20の合意を踏まえ、来年2月に開かれる国連環境総会で条約化の議論開始を実現する狙いがある。

 G20環境相会合はイタリア・ナポリで開催され、日本からは小泉進次郎環境相が出席する。

 政府関係者によると、イタリアは海洋プラごみ対策の条約化など、世界全体でのさらなる対策強化に合意するよう各国・地域に求めている。ただし、現在も非公式の事務レベル協議が続いており、提案通りに合意できるかは不透明な情勢だ。

 海洋プラごみ対策を巡っては、2019年に大阪で開かれたG20首脳会議(サミット)で、50年までにプラごみの海洋流出ゼロを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を採択した。また、今年から有害廃棄物の国際的な移動を規制する「バーゼル条約」で、汚れたプラごみの輸出が規制されているが、海洋流出を規制する国際ルールはなかった。

 米豪の研究チームの推計によると、海洋へのプラごみ流出量は世界で年間478万~1275万トン。対策が取られなければ、海洋プラごみの重量が50年に魚の総重量を上回るとの研究予測もある。通常のプラスチックは自然環境ではほとんど分解されず、海中を浮遊しながら紫外線などの影響で5ミリ以下に細かく砕けた「マイクロプラスチック」となる。有害物質を蓄積する性質があり、海洋生物などへの影響が懸念されている。【鈴木理之】

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