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岩渕真奈、千金ゴール 不安定な初戦なでしこ救う 最後まで諦めず

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【日本-カナダ】後半、同点ゴールを決めて拳を固める岩渕真奈=札幌ドームで2021年7月21日、宮武祐希撮影
【日本-カナダ】後半、同点ゴールを決めて拳を固める岩渕真奈=札幌ドームで2021年7月21日、宮武祐希撮影

 無観客のスタンドには、録音された人工的な歓声が流れる。ホームの利があるのかも定かではない。日本にとって2012年ロンドン大会以来の五輪の初戦。独特の緊張感に襲われ主導権を奪えない展開で粘り、辛くも勝ち点1を確保した。

 後半39分、自陣から長谷川が出したロングボールに、岩渕がカナダ守備陣の裏に抜け出した。GKの位置を見極め、ワンタッチでふわりと浮かして同点。この大会から背番号「10」を託されたエースは「相手が裏に弱いのは分析で分かっていた。私が決めたが、チーム全員の気持ちが乗ったゴールだった」と喜んだ。

 不安定な序盤が響いた。前半6分、クロスからカナダの38歳の伝説的ストライカー、シンクレアに押し込まれた。岩渕は「初戦の難しさがある中で面食らった」と率直に語った。日本はパスがつながらず、中盤でボールを失う場面が続いた。後半開始早々には途中出場の田中が相手GKに倒されて得たPKを、決めきれなかった。

【日本-カナダ】後半、同点ゴールを決めて喜ぶ岩渕真奈(手前)=札幌ドームで2021年7月21日、宮武祐希撮影
【日本-カナダ】後半、同点ゴールを決めて喜ぶ岩渕真奈(手前)=札幌ドームで2021年7月21日、宮武祐希撮影

 クロスへの対応は日本の積年の課題でもある。11年ワールドカップ(W杯)で頂点に立った日本は世代交代が遅れ、16年リオデジャネイロ五輪の出場を逃した。同年4月に就任した高倉監督が長谷川、清水ら若手を積極的に起用して臨んだ19年W杯でもピッチの縦横を広く使う欧州勢のパワーに対応できず、16強に終わった。

 速さとうまさで相手を揺さぶるだけでは、世界ではね返される。高倉監督は「海外勢は最初の15分でフィジカルを前面に出してくる。また良い教訓になった。チームとしてさらに集中力を出していきたい」と誓う。最後まで諦めない“らしさ”は見せた。試合の流れを読み、状況判断を早めることが、なでしこ復活と東京でのメダル獲得の鍵になる。【大谷津統一】

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