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コロナと熱中症 感染対策との両立が必要

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 全国で梅雨が明け、暑い日が続く。最高気温が35度以上の猛暑日となっているところもあり、熱中症への警戒が必要だ。

 熱中症は、暑さで体温を調節する機能がうまく働かなくなることで起きる。急に気温が上がる今ごろの時期が危ない。

 総務省消防庁によると、昨年6月から9月までに熱中症で救急搬送された人は、全国で約6万5000人と過去3番目に多かった。年間の死者数は、昨年まで3年連続で1000人を超えている。

 背景には気候変動の影響がある。熱中症対策は、社会全体で取り組むべき課題となっている。

 昨夏に続き、新型コロナウイルスというリスクもある。

 外出を控える生活が長期化し、体が暑さに慣れていない人が多い。感染防止に有効なマスクだが、高温多湿の環境では呼吸数や心拍数を上昇させ、体に負担をかける場合がある。

 厚生労働省は、屋外で人と2メートル以上の距離を保てる時はマスクを外すよう呼び掛けている。感染対策との両立を図りたい。

 熱中症で亡くなる人の大半は高齢者だ。年を取ると暑さやのどの渇きを感じにくくなり、屋内で自分でも気づかないうちに発症するケースが多い。

 体温の調節機能が十分に発達していない子どもたちにも注意が必要だ。夏休みを迎えたばかりだが、炎天下で長く遊んでいるとリスクが高まる。

 そうした「熱中症弱者」には、家族だけでなく、近所の人も目配りしてほしい。

 環境省と気象庁は今年度から、「熱中症警戒アラート」の運用を全国で始めた。気温と湿度、日差しの強さから、死者や重症者が出る可能性が高い地域に発令される。メール配信サービスや自治体の防災無線を通じて伝える。

 発令時はなるべく外出を避け、冷房の利いた屋内で過ごすことが大事だ。

 東京オリンピックでは、ほとんどの会場が無観客となるが、人の移動が活発化して感染が広がる恐れがある。感染症と熱中症の患者が同時に増えれば、医療体制の逼迫(ひっぱく)を招きかねない。

 二つのリスクに適切に対処し、夏を乗り切りたい。

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