EU離脱協定一部見直し意向 英政府、北アイルランド通関条項で

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EUやイングランドへの物流拠点である北アイルランドのラーン港。中央の看板には「(英国の)スコットランドへ最速、最短」と書かれている=2021年2月2日、AP
EUやイングランドへの物流拠点である北アイルランドのラーン港。中央の看板には「(英国の)スコットランドへ最速、最短」と書かれている=2021年2月2日、AP

 英政府は21日、英国の欧州連合(EU)離脱に際してEUと結んだ離脱協定について、EU側と再交渉し、一部の見直しを求める意向を表明した。協定の条項で、イングランドなどのあるグレートブリテン島と英領北アイルランドの間の物流について通関手続きを行うことが定められているが、通関手続きを基本的に不要とするよう条項の修正を求める。EUは再交渉に応じない方針だ。

 現行のEU離脱協定では、離脱後も北アイルランドにEUの関税ルールを適用し、北アイルランドを英国内の「特区」のような扱いにしている。英国統治の継続を望むプロテスタント住民とアイルランドへの併合を願うカトリック住民が対立した「北アイルランド紛争」を終結させた1998年の和平合意で、北アイルランドとアイルランド間の自由往来が保障され、国境検問が廃止された歴史的経緯を重視した。EU離脱に際し英EUは北アイルランドとEU加盟国アイルランドの間の国境「復活」を避け、代わりに物流のチェックを北アイルランドとグレートブリテン島の間で行うことにした。

 だが、英国の他の地域との間に「境界」を設けるこの措置に対し、英統治を望む北アイルランドのプロテスタント住民の間で、疎外感が強まり、「経済生活の大部分を管理しているのはロンドンでなくブリュッセル(EU本部)。ほとんど植民地の…

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