「軍艦島」の戦時徴用の歴史、日本側の説明「不十分」 ユネスコ

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「軍艦島」として知られる長崎市の端島=2020年9月29日、本社ヘリから 拡大
「軍艦島」として知られる長崎市の端島=2020年9月29日、本社ヘリから

 世界文化遺産に登録されている「明治日本の産業革命遺産」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は22日、戦時徴用によって労働を強いられた朝鮮半島出身者に関する日本側の説明が「不十分だ」として、改善を求める決議を採択した。

 「明治日本の産業革命遺産」は、「軍艦島」で知られる長崎市の「端島炭坑」など、西洋から日本への技術移転を示す8県の23施設で構成されている。

 ユネスコは、日本政府がこれらの遺産を説明するために開設した展示施設「産業遺産情報センター」(東京都)を今年6月に調査。その結果、端島炭坑に関し、「強制的に働かされた人はいないと読める内容になっている」などと問題視した。また、同センターが登録施設から地理的に離れているとして、「犠牲者を記憶にとどめるための適切な措置を取るよう求める」と決議した。

 明治日本の産業革命遺産は2015年の登録前、韓国側が「戦時中、朝鮮人が強制徴用された施設がある」と主張。日本側が「自らの意思に反して連れて来られ、働かされた多くの朝鮮人と他の人々がいた」と述べ、韓国がこれを評価したことで決着した経緯がある。登録に当たっては、ユネスコが保全状態について継続的に審議することになっていた。【パリ久野華代】

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