長崎原爆の「爆発音」寄贈 NBC長崎放送、資料館に

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長崎原爆資料館に寄贈された原爆の爆発音の波形データ。上が長崎原爆、下が広島原爆のデータ=長崎市の長崎原爆資料館で、中山敦貴撮影 拡大
長崎原爆資料館に寄贈された原爆の爆発音の波形データ。上が長崎原爆、下が広島原爆のデータ=長崎市の長崎原爆資料館で、中山敦貴撮影

 NBC長崎放送(長崎市)は20日、米軍が長崎原爆の威力を調べるため、原爆の爆発音を観測器「ラジオゾンデ」で収録したデータなどを長崎原爆資料館(同市)に寄贈した。

 ラジオゾンデはマイクを取り付けた円筒状の装置で、1945年8月9日、原爆とともに米軍が長崎上空に三つ投下。落下傘で空中を浮遊しながら原爆の爆発音を収録し、爆心地から十数キロ地点にそれぞれ着地した。うち一つは原爆資料館に展示されている。

 寄贈されたデータは、軍事研究などを担う米ニューメキシコ州の「ロスアラモス国立研究所」に保管されていたが、NBCが1995年、協力関係にあった米国のテレビ局を通じて入手した。原爆がさく裂した瞬間に波形が跳ね上がっており、威力の大きさを物語っている。

長崎原爆資料館に展示されている「ラジオゾンデ」の現物=長崎市で、中山敦貴撮影 拡大
長崎原爆資料館に展示されている「ラジオゾンデ」の現物=長崎市で、中山敦貴撮影

 この日はデータの他、測定に関わった科学者の証言内容を含む特別番組のDVDや、原爆の威力を検証するための計算式が記された資料などが、NBC報道制作局の真島和博局長から篠崎桂子館長に手渡された。

 データを入手した元NBC記者の関口達夫さん(71)は「地上で多くの人命が奪われ凄惨(せいさん)な光景が広がる中、上空では冷静な計測が実施されていた。データは、原爆投下の持つ『人体実験』の側面を浮き彫りにしている」と話した。【中山敦貴】

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