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久保建英が笑顔になれなかった理由 東京五輪サッカー男子

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東京オリンピック代表発表直前の国際親善試合ジャマイカ戦にU24日本代表として出場した久保建英(左)=豊田スタジアムで2021年6月12日、宮武祐希撮影
東京オリンピック代表発表直前の国際親善試合ジャマイカ戦にU24日本代表として出場した久保建英(左)=豊田スタジアムで2021年6月12日、宮武祐希撮影

 晴れ晴れとした笑顔を試合後に見た記憶があまりない。原則24歳以下で争う東京オリンピックのサッカー男子日本代表MF久保建英(レアル・マドリード)は、正面から壁にぶつかってははね返され、立ち上がり、再び立ち向かってきた選手だと感じる。日本一有名だったサッカー少年は20歳になった。スター街道を歩んでいるように見えて、現状に満足せず突き進む。その原動力はどこにあるのか。

「こういう思いは最後に」

 忘れられない場面がある。2017年のU20(20歳以下)ワールドカップ(W杯)韓国大会。日本は決勝トーナメント1回戦でベネズエラに延長戦の末、0―1で敗れた。取材エリアにうつむいて現れた久保建は、途切れがちに受け答えをした最後に「こういう思いは、これで最後にしたい」と口にした。

 当時15歳で、年代別日本代表としての世界大会は初めて。既にゴール前での落ち着きやパス精度は抜群で、「飛び級」で選ばれたU20代表では東京五輪を一緒に戦うMF堂安律(23)=PSVアイントホーフェン=と主軸を担っていた。しかし、この試合は途中出場するもシュートは枠を捉えず、紙一重で屈した相手のベネズエラはその後、準優勝。不完全燃焼に終わり、納得がいかない様子がひしひしと伝わってきた。

 現状に焦燥感さえ抱えているように映るのは、今も変わらない。「建英の同期はスペインで活躍している。成長の差は日本の同世代と比較できないんじゃないでしょうか」。10歳から3年半、スペインの強豪バルセロナのカンテラ(育成組織)で過ごした久保建の気持ちを代弁するのは、新潟医療福祉大コーチの高崎康嗣(やすし)さん(51)だ。久保建がかつて所属したJ1川崎フロンターレの育成部門で指導していた。

 高崎さんは、旧川崎球場で開かれた川崎のU9(9歳以下)のセレクションで当時小学2年の久保建を見た。雨にぬれたピッチで…

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