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辞令は「世界一の柔道家」 原沢久喜、8畳間からの再スタート

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鏡に映った自分を見つめる東京オリンピック柔道男子100キロ超級の原沢久喜。「自分と向き合う」時間を練習やトレーニングと同じくらい大切にしているという=東京都練馬区で2020年3月18日、大西岳彦撮影
鏡に映った自分を見つめる東京オリンピック柔道男子100キロ超級の原沢久喜。「自分と向き合う」時間を練習やトレーニングと同じくらい大切にしているという=東京都練馬区で2020年3月18日、大西岳彦撮影

 消灯後の真っ暗になった部屋で、布団にくるまりながら自らに問いかけた。「自分はどうありたいのか。自分から柔道をとったら何が残るのか」

 柔道男子100キロ超級の原沢久喜(29)は、2016年のリオデジャネイロオリンピックで銀メダリストに輝いた。しかし、その後の試合では全く勝てなくなった。周囲から「超人的」とも評される練習量があだとなり、疲れが蓄積して回復しなくなる「オーバートレーニング症候群」に陥ったからだ。

 約2カ月間の休養中、自問自答を繰り返した末に決断を下す。所属していた会社を辞め、柔道界では異例の「フリー」の選手になるという選択だった。

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