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この国に、女優・木内みどりがいた

「アベ政治を許さない」と書かれたプラカードを国会前で掲げた女優、木内みどりさん。その足跡をたどります。

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この国に、女優・木内みどりがいた

伊丹十三監督に選ばれた理由・その1/39

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毎日新聞のインタビューに答える伊丹十三さん=1995年5月19日撮影
毎日新聞のインタビューに答える伊丹十三さん=1995年5月19日撮影

 女優の木内みどりさんは1988年に再婚し、翌89年に長女を出産する。38歳での初産は当時、よほど少なかったのだろう。「超高齢出産」がテレビの情報番組や雑誌で話題をさらった。そして、子育てや家族との時間を大切にするため、仕事を意識的に減らしていく。一方、この30代後半から40代にかけては、伊丹十三さん(1933~97)ら著名な映画監督・演出家の作品に出演する期間と重なっている。【企画編集室・沢田石洋史】

波に乗っていた30、40代

 私が木内さんにインタビューした時、人気絶頂だった時代を振り返ってもらうと、こんな話をしてくれた。

 「私は成り行きできちゃったけど、30代から40代にかけては仕事が次から次に来て、波に乗っていました。マネジャーとヘアメイクを連れて3人でスタジオからスタジオへ渡り歩く毎日です。だけど、そこにはワナがある。人は波に乗っている人を見たがるし、落っこちたり、何かのアクシデントで傷ついたり、人生がだめになったりするのを見ておもしろがる。そして視聴率が上がる。残酷ですが、…

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