モーリシャス重油流出1年 船体撤去進まず 環境影響監視も課題

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モーリシャス
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 西インド洋の島国モーリシャス沖のサンゴ礁で2020年に起きた大型貨物船「わかしお」の重油流出事故は、25日で座礁から1年となる。流出した油1000トンの大半は回収されて青い海が戻ったが、現場の船体撤去は予定より大幅に遅れ、作業が進んでいない。

 船は座礁後、前後二つに割れ、前方部は20年8月に沖合にえい航されて、沈めて処分された。船所有会社の親会社・長鋪(ながしき)汽船(岡山県)は後方部の撤去作業も今春までに完了させる計画だったが、資機材の調達に時間がかかり、作業開始は今年2月にずれ込んだ。だが気象条件の悪化などで3月中旬から作業を中断。9月にも再開させたい意向だが、完了時期は未定という。

 わかしおの事故は、数万トン単位に及ぶ過去の大規模油漏れ事故と比べると流出量自体は少ないが、現地はサンゴ礁やマングローブ林などの宝庫で、自然への影響が懸念されてきた。地元の環境NGO「モーリシャス野生生物基金」の保護責任者ビカシュ・タタヤ氏は「影響は植物や昆虫を通じて、それを食べる動物にも表れる。事故の影響が数年たってから明らかになる可能性もある」と長期的なモニタリングが重要と話す。

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