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酒出さず8時閉店のスポーツバー もっと熱狂分かち合いたかった

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東京オリンピックで実施されるソフトボールの生中継を見つめるスポーツバー「Fields」店主の田中守さん。訪れた客はまばらで五輪の熱気はない=東京都渋谷区で2021年7月22日午後1時21分、小出洋平撮影
東京オリンピックで実施されるソフトボールの生中継を見つめるスポーツバー「Fields」店主の田中守さん。訪れた客はまばらで五輪の熱気はない=東京都渋谷区で2021年7月22日午後1時21分、小出洋平撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、東京都が出した要請を守って酒を一切出さず午後8時に店を閉めるスポーツバーが東京・渋谷にある。57年ぶりの東京オリンピックが始まったにもかかわらず、熱狂や落胆、感動をたくさんの客と分かち合える日々は訪れない。店主は悔しさを抱きながら五輪を見つめている。

 JR渋谷駅近くにあるスポーツバー「Fields」。「要請に従っていますので」。営業時間や酒を出しているかを問い合わせる電話がひっきりなしにかかり、店主の田中守さん(66)は1日に何度も頭を下げる。「店で観戦したい人がいるのに断らないといけないのが一番つらい」と記者に苦しい心境を吐露した。

 4台の大型モニターで中継を流す店には五輪のムードを高めるために万国旗を飾った。アルコールを楽しめないためだろうか、50人ほどが座れる店は五輪が始まってからもがらんとしている。22日に行われたソフトボールの試合時間中に訪れた客は6人だけ。そのうち観戦を目当てに来てくれたのは常連の夫婦だけだ。

 スポーツにひかれる田中さんの原点は9歳で迎えた1964年の東京五輪という。地元である福島県柳津町の小学校で職員室のテレビの前で正座して応援した。日本勢の活躍に魅せられ、高校ではレスリング部に入った。上京後、喫茶店の店長をへて約20年前にこの店を開いた。

 4年に1度あるサッカーのワールドカップ(W杯)で日本代表の試合がある時は…

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