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五輪記者内幕リポート

開会式で考えた 招致4人衆“不在”が物語ること

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東京五輪・パラリンピックの招致出陣式で、気勢を上げる(前列右から)森喜朗・招致委員会評議会議長、安倍晋三首相、猪瀬直樹東京都知事、JOCの竹田恒和会長(肩書はいずれも当時)。招致の「顔」だった4氏はその後、全員が表舞台から去った=東京都新宿区の東京都庁で2013年8月23日午後6時半、梅村直承撮影
東京五輪・パラリンピックの招致出陣式で、気勢を上げる(前列右から)森喜朗・招致委員会評議会議長、安倍晋三首相、猪瀬直樹東京都知事、JOCの竹田恒和会長(肩書はいずれも当時)。招致の「顔」だった4氏はその後、全員が表舞台から去った=東京都新宿区の東京都庁で2013年8月23日午後6時半、梅村直承撮影

 「ブエノスアイレスのプレゼンテーションの壇上にいたメンバーはほとんどいなかったな」。五輪招致から関わる大会関係者は国立競技場(東京都新宿区)での開会式から一夜明けた24日、そうつぶやいた。

 大会組織委員会は「個別の事案についてはお答えすることは差し控えたい」と回答したが、東京オリンピックの4人の旗振り役で開会式に出席したのは、組織委の森喜朗前会長(84)のみだったと見られる。森氏は「視察」として21日には福島県営あづま球場に足を運んだ。組織委関係者は「森前会長は功労者。お世話になった地元自治体への思いもある」と説明する。

 残る3人は、安倍晋三前首相(66)、東京都の猪瀬直樹元知事(74)、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和前会長(73)。このなかで、安倍氏が開会式に出席しないことが報じられると、SNS(ネット交流サービス)では「逃げ出すのか」と批判が相次いだ。首相在任時、「新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、完全な形で実施する」と語っていたからだ。

 4人は五輪の表舞台から姿を消した。猪瀬氏は2013年12月、巨額の資金提供問題で辞職し、竹田氏は招致を巡る不正疑惑でフランス司法当局の捜査を受けていたことが判明し、19年6月末に任期満了で退任した。安倍氏は持病により、20年9月に首相の座を退き、森氏も女性蔑視発言で今年2月に辞任した。

 8年前、当時首相だった安倍氏は招致演説で東京電力福島第1原発事故の影響について「アンダーコントロール(制御下にある)」と強調し、JOC会長だった竹田氏は記者会見で「東京は絶対に安全だ。福島から250キロ離れており、皆さんが想像する危険はない」と話した。当時、都知事の猪瀬氏は「キャッシュ・イン・ザ・バンク(現金なら銀行にある)」と財政力を誇示した。そして、招致委員会評議会議長だった森氏は政治的手腕を発揮して招致関係者をまとめた。

 約半世紀ぶりの祭典を勝ち取ったが、当時を知るJOC関係者は「スポーツに政治が絡むと…

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