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あした元気になあれ

小国綾子記者の「元気」を追いかけるコラム。

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いじめの残す一生の傷=小国綾子

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いじめ後遺症を抱える下村順一さんに話を聞かせてもらった日の夏空。いじめは被害者に一生の傷を残すのだとあらためて痛感した=小国綾子撮影
いじめ後遺症を抱える下村順一さんに話を聞かせてもらった日の夏空。いじめは被害者に一生の傷を残すのだとあらためて痛感した=小国綾子撮影

 東京オリンピックが開会した今も、心にトゲが刺さったままだ。過去の同級生へのいじめを雑誌インタビューで明かしていたミュージシャンの小山田圭吾さんが開会式の楽曲担当を辞任したいきさつを思い返しては、心が重く沈む。

 いじめについて書くのはしんどい。いじめられた記憶を思い出すのも嫌だが、標的になるのが怖くていじめに割って入れなかった自分の弱さも悔やまれる。雑誌記事だけでは真偽も分からない。それでも書こうと思ったのは、ツイッターでこんな言葉を見つけたからだ。「昔の話を引っ張りすぎ」

 違う。いじめは「昔の話」にはならない。被害者の心に一生の傷を残す。そこで開会式前日、「いじめ後遺症」の自助グループ「のばらの会」代表の下村順一さん(49)に会いにいった。同会では7年前から毎月数度集まり、支え合いながら回復を目指している。

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