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あのとき父は東京にいた 豪女性が語る五輪の意義と「切実な願い」

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カレン・ウォーターズさんの父ウィリアムさんのレスリング選手時代の姿=ウォーターズさん提供
カレン・ウォーターズさんの父ウィリアムさんのレスリング選手時代の姿=ウォーターズさん提供

 父はオリンピックが大好きだった――。大阪府内に住むオーストラリア国籍の女性の父は、1964年の東京五輪に豪選手団の一員として来日し、良縁にも恵まれた。「選手たちが無事に、テレビを通して、世界中に力を与えてほしい」。女性は今年4月、亡き父への思いと、自らの体験に基づく「もう一つの切実な願い」を込めて、聖火リレーを走った。

選手団の一員だった父

 女性は、大阪府枚方市などで国際交流教室を開くカレン・ウォーターズさん(51)。父ウィリアムさんは、豪代表のレスリング選手団の一員として前回東京五輪に来日した。補欠となり試合には出られなかったが、ボランティア通訳だった元(もと)さん(76)と出会って結婚し、オーストラリアで生活。ウォーターズさんら3人の子供に恵まれた。

 しかしウィリアムさんは2013年ごろからアルツハイマー病を発症し、家族の顔を判断できなくなった。1964年の東京五輪の話になると表情を一変させて「あの時はすき焼きを食べて、一緒だった高橋さんにも大変よくしてもらってなあ」などとうれしそうに家族に語った。「東京で再び五輪がある。もし私が五輪のことを父に伝えられれば、病気も少しは良くなるのではないか」。そう考えたウォーターズさんは、府の聖火リレーへの応募を思い立ち、…

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