小塩地蔵は殉職警察官の「生きた証し」 災害現場での無事祈り

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大雨警戒中に殉職した小塩裕哉さんを弔い、南蔵院に建てられた地蔵=福岡県篠栗町で2021年6月25日午後3時52分、飯田憲撮影
大雨警戒中に殉職した小塩裕哉さんを弔い、南蔵院に建てられた地蔵=福岡県篠栗町で2021年6月25日午後3時52分、飯田憲撮影

 全長41メートルの巨大な涅槃(ねはん)像「ねぼとけさん」で知られる福岡県篠栗(ささぐり)町の南蔵院の境内に、高さ1メートルほどの小さな地蔵がたたずんでいる。その顔は2014年8月の豪雨で殉職した若き警察官の遺影を基にして作られた。ほほえむような地蔵のまなざしには両親の「ある願い」が宿っている。

 「息子さんが大雨警戒中に川に流された」。14年8月22日午前6時半、福岡県八女市の畳店経営、小塩典利さん(56)は起き抜けの電話で一気に目が覚めた。次男裕哉(ゆうや)さん(当時21歳)が勤務する県警粕屋署からの連絡だった。

 その日の未明、裕哉さんが向かったのは地域で冠水が問題となっていた同県志免町内の交差点。午前4時半ごろ、同僚が裕哉さんの姿が見当たらないことに気づいた。交差点一帯は水位が上がり、側溝が濁った水で見えなくなっていた。

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