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第103回全国高校野球選手権

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休部から5年 「最後のPL戦士」が明かすあの夏の思い

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2016年、全国高校野球選手権大阪大会2回戦の東大阪大柏原戦で、二回裏に逆転を許し、マウンドに集まるPL学園の選手たち=東大阪市で2016年7月15日、山崎一輝撮影
2016年、全国高校野球選手権大阪大会2回戦の東大阪大柏原戦で、二回裏に逆転を許し、マウンドに集まるPL学園の選手たち=東大阪市で2016年7月15日、山崎一輝撮影

 全国に球音が響く夏。現在の高校野球界をリードする大阪桐蔭を取材する際に耳にするのが、「かつてのPLのような強さ」というフレーズだ。春夏の甲子園を7回制した強豪の休部から5年。担当が当時のプロ野球から高校野球に替わった私の胸に、ある思いがわき上がった。輝かしい伝統が途切れゆく夏、名門の看板を背負った選手たちは何を思いながら白球を追ったのだろうか。それが知りたくなり、「最後のPL戦士」を追いかけた。

栄光の歴史に幕「さみしいけど、誇り」

 2021年5月。大阪市内の喫茶店で、大阪・PL学園高硬式野球部OBの藤原海成さん(23)と向き合った。同校野球部を16年度に卒業した12人の「62期生」の1人だ。大阪経済法科大で野球を続けて今春、プラント会社に入社。仕事帰りで、短めの髪をきちんと整えたスーツ姿の藤原さんは、淡々と当時を振り返った。曖昧な部分もあるという記憶をたどる口調がはきはきしているのは、球児時代の名残だろうか。

 「最後になると思うと、最初はさみしかった。勝って校歌を歌いたかったけど、自分たちが最後の代ということで誇りはある」

 16年7月15日、全国高校野球選手権大阪大会2回戦。その夏限りで休部が決まっていたPL学園は東大阪大柏原に6―7で初戦敗退。春夏の甲子園で歴代3位の96勝を誇る栄光の歴史にいったん終止符を打った。

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 62期生の3年間は、異例ずくめの中で過ぎていった。…

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