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元立憲の本多議員辞職 不信広げた執行部の迷走

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 性交同意年齢を巡る問題発言で、立憲民主党を離党した本多平直衆院議員が議員辞職した。党の支持団体や性犯罪撲滅を訴える団体などから批判を浴び、追い込まれた形となった。

 発言は、5月に党の非公開会合で、性犯罪の厳罰化が話し合われた際に出た。

 現在の刑法では、性交すると罰せられる相手の年齢は13歳未満となっている。16歳未満に引き上げるよう提案した外部講師に対し、「50代の私と14歳の子とが恋愛したうえでの同意があった場合に、罰せられるのはおかしい」と述べたという。

 子どもの性被害が大きな社会問題となっている。このため法務省が、海外の制度も参考に年齢引き上げの是非を検討している。

 本多氏は発言について、法規制には慎重であるべきだとの趣旨だったと弁明している。

 しかし、性犯罪の実態に対する理解や被害者への配慮を欠き、国会議員として許されるべき発言ではなかった。

 そもそも、成人と子どもは社会的に対等ではない。そのような関係の下では、真の同意は成り立ち得ない。

 問題発覚から約2カ月がたち、本多氏は「第三者をさらに傷つけ、党にも迷惑を掛けかねない」と離党届を提出した。比例代表で当選した以上、離党したなら議員辞職は当然だ。

 党執行部の対応にも問題が多かった。当初、口頭の厳重注意で済ませていた。問題の深刻さについて理解していなかったと言わざるを得ない。

 だが、批判が高まると一転、党の第三者機関がまとめた報告書を基に、党員資格停止1年の追加処分にしようと動き出した。これに対し党内から不満が出て、混乱が続く中での辞職だった。

 執行部の対応は後手に回り続け、危機管理能力の欠如や統治不全を露呈した。その迷走ぶりが党への不信を広げた感は否めない。

 立憲民主党は、自由闊達(かったつ)な議論ができる政党を目指しているという。その前提となるのは、議員の良識だ。

 社会に受け入れられない議員の言動には、厳正に対処するのが政党としての責任だ。

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