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子どもに楽しい科学体験を 「科学読物研究会」50年超の活動

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オンラインでの取材に応じる科学読物研究会の人たち。左上が二階堂恵理さん、左下が増本裕江さん=2021年7月21日
オンラインでの取材に応じる科学読物研究会の人たち。左上が二階堂恵理さん、左下が増本裕江さん=2021年7月21日

 子どもや若い人が親しめる本などを紹介する活動を続けている「科学読物研究会」というグループがある。発足したのは50年以上前で、これまで数多くの科学の本の楽しさや面白さを伝えてきた。息の長い研究会の活動の歩みと今を紹介する。

 年に10回発行しているB5判30ページ前後の会報には、海や山などの身近な自然や科学の仕組みを題材にした絵本や写真集、読み物といった、さまざまな本の紹介が並ぶ。例えば昨年5月発行の501号を開くと、不思議な凍り方をした氷の写真を集めた「ふゆとみずのまほう こおり」(ポプラ社)や、地球の熱や水、炭素の循環を解説した「海はどうして大事なの?」(ゆまに書房)などの本が取り上げられ、「文字は多いがやさしく読める」などと内容の短評とともに掲載している。

 研究会の始まりは、半世紀以上前にさかのぼる。東京の津田塾大で科学史を教えていた吉村証子(あかしこ)さん(1925~79年)が68年、「特に科学が好きではない子どもでも楽しめる科学の本を研究し、普及させたい」と、母親たちや教師、本の編集者ら約20人とともに始めた。当時は、子どもの本というと児童文学が主流の一方で、科学を扱った本に触れられる機会は少なかったという。

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