児童5人死傷1カ月 8月から防護柵や白線整備 千葉・八街

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朝陽小の正門前の車両用防護柵。市は新たに事故現場まで設置することを決めた=千葉県八街市で、中村宰和撮影
朝陽小の正門前の車両用防護柵。市は新たに事故現場まで設置することを決めた=千葉県八街市で、中村宰和撮影

 千葉県八街市の市道で、下校中だった市立朝陽小学校の児童5人が大型トラックにはねられ死傷した事故は28日、発生から1カ月を迎えた。市は同日、事故現場周辺の通学路約2キロで、車両用防護柵や、車道と歩道を分ける白線などを整備する安全対策を発表した。8月2日に工事を始める。

 市によると、防護柵は高さ80センチで、道路の片側に設置して車両と歩道を分ける。同校の正門と事故現場の間にはこれまで、正門周辺に3基しか設置されていなかった。事故現場周辺の通学路には白線がなく、約800メートルにわたって新たに引き、学校周辺の約1・2キロについても白線を引き直す。市はこのほか、事故現場近くの道路上に緩やかな凸状の段差を設けて車両の減速を促す「ハンプ」を設置する。県警は通学路に横断歩道を新たに2カ所設置するほか、周辺の速度制限を現在の時速60キロから30キロに強化する。

 この市道を巡っては過去にPTAが危険性を指摘し、ガードレールなどの設置を要望していた。2016年には同校の別の通学路でも児童の列にトラックが突っ込み、4人が重軽傷を負う事故が起きた。市は同年、「市通学路交通安全プログラム」を策定。各小学校が2年に1度、危険箇所を洗い出し、市や警察などと点検してきた。だが事故現場は、より危険な場所の対策を優先するという理由で、危険箇所から漏れてきた。

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