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わが町にも歴史あり・知られざる大阪

人知れず建つ碑や地名などをよすがに、今につながる大阪の知られざる歴史を掘り起こします。

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/558 浪花百景の謎を解く/2 版元の名、図柄に隠す /大阪

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「天満天神地車宮入」は、短冊形、色紙形の文様が謎だったが、石和の角字だった=大阪市立中央図書館所蔵
「天満天神地車宮入」は、短冊形、色紙形の文様が謎だったが、石和の角字だった=大阪市立中央図書館所蔵

 浮世絵「浪花百景」に隠された「ヒャッケイ・コード」を読み解く2回目は、版元の石川屋和助こと「石和」について。

 石和の名が隠された「隠れ石和」は、従来から「四ツ橋」が知られていた。橋を渡る人が差す番傘に「石和」と書かれていて、これはわかりやすい。「ヒャッケイ・コード」を研究している湯川敏男さんは、新たな「隠れ石和」を見付けた。

 その一つが、天神祭の情景を描いた「天満天神地車宮入」。「浪花百景」は、絵の上部に配された細長い短冊形に「浪花百景」、正方形の色紙形には個別タイトルが記されている。この作品は短冊形、色紙形、さらには左下の版元と作者名が入った短冊形に同じ図柄が入っている。赤と薄紅色の格子柄に縦横の線が入った図柄だ。地車の曳(ひ)き手の浴衣の柄までが、赤と薄紅色の格子柄で統一されている。となると、この図柄には何か意味…

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