連載

小説「無月の譜」

将棋の駒をめぐる探求の物語。失われた名品の駒を求め、ある挫折感を抱えた男が旅に出ます。作・松浦寿輝さん、画・井筒啓之さん。

連載一覧

小説「無月の譜」

/232 松浦寿輝 画・井筒啓之

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 そこで竜介はようやく、教会の建物を管理しているとおぼしい不動産会社と連絡がついた経緯、今日教会へ実際に行ってみて、結局成果がなくすごすごと帰ってきた成り行きなどを、手短に説明することができた。

 ――そうですか。で、小磯さん、シンガポールにはいつまでいるんですか?

 ――今晩、明晩と、あと二泊して、明後日の夕方帰国する予定です。

 ――そうか……。あのね、明日の夜は何かご予定がありますか?

この記事は有料記事です。

残り755文字(全文949文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集