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熱海土石流

静岡県熱海市伊豆山地区で2021年7月3日、大規模な土石流が発生しました。26人が犠牲、1人が行方不明に。

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熱海土石流 盛り土、実体は産廃 安全対策なく基準も守られず

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大規模な土石流が発生した静岡県熱海市伊豆山の現場=2021年7月4日午前11時42分、本社ヘリから撮影
大規模な土石流が発生した静岡県熱海市伊豆山の現場=2021年7月4日午前11時42分、本社ヘリから撮影

 静岡県熱海市の土石流災害を巡り、県は、崩落した土砂の大半が起点周辺にあった盛り土だったとの見方を示した。盛り土はどういった経緯で造成されたのか。被害は防げなかったのか。関係者に投げかけられた問いは重い。

県、指導を繰り返したが…

 「盛り土という表現はよくない。産廃捨て場だ」。起点周辺の土地を以前所有し、盛り土を造成したとされる神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)の元幹部が取材に語った。

 元幹部によると2009年ごろ、この土地には熱海市内にあった社員寮の解体で出たコンクリートがらやプラスチック片、ガラス片が大量に持ち込まれた。「建設残土の受け入れを商売にしていた」「乗用車を数台埋めた」などと聞いたこともある。社長がパワーショベルを運転して作業に当たるのを目にした。「(盛り土の)高さは50メートル以上あるはずだ。排水溝や擁壁もなかった」と、安全対策が講じられていなかった可能性を指摘する。

 盛り土は建設残土とされ、海岸から約2キロの逢初(あいぞめ)川最上部に位置していた。一帯は06年にこの会社が取得し、11年2月に東京都の企業グループ前会長に売却された。

 盛り土について、県は総量が7・4万立方メートルで、崩落した土砂5・5万立方メートルのうち盛り土が5・4万立方メートルを占めると推計。不動産管理会社は盛り土の高さを15メートルと市に届け出たが、…

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