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自宅療養に転換、医療逼迫背景に 現場「急変対応できなくなる恐れ」

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東京都の自宅療養者フォローアップセンターで電話対応に当たる看護師ら=都内で2021年2月18日午後2時36分、内田幸一撮影
東京都の自宅療養者フォローアップセンターで電話対応に当たる看護師ら=都内で2021年2月18日午後2時36分、内田幸一撮影

 新型コロナウイルス感染者について、政府は感染急増地域は自宅療養を基本とする方針を示した。入院は重症患者らに絞り込んだものの、東京都では感染者が爆発的に増えており、自宅療養者の病状急変に対応できなくなる恐れもある。

首相「症状に応じて必要な医療を行う」

 「ワクチン接種の進行と感染者の状況の変化を踏まえ、急激な感染拡大においても医療提供体制を確保し、誰もが症状に応じて必要な医療を行うことができるよう方針転換した」。菅義偉首相は3日、日本医師会の中川俊男会長ら医療関係団体と面会し、理解を求めた。

 政府が入院対象を絞り込む判断をしたのは、東京を中心にインドで確認された感染力の強い変異株「デルタ株」で感染者が爆発的に増え、病床が逼迫(ひっぱく)しつつあるためだ。感染の中心は20~30代の若者で軽症者も多いことから、厚生労働省幹部は「今春、空き病床に軽症者を入れたところ、その後増えた重症者の入院に手間取った地域があった。その二の舞いを避けたいからだ」と狙いを明かす。

 米疾病対策センターが「これまで知られた中で最も感染力の強い」と評価したデルタ株の影響で、東京都内の新規感染者数は7月27日に2848人を記録して以来、2000~4000人規模で増え続けている。2週間前に60人前後だった重症者数は114人(2日時点)とほぼ倍増した。療養者中のうち入院している人の割合を示す「入院率」は緊急事態宣言を発令した12日時点の32%から2日時点で13%に下がっているほか、病床使用率も32%から50%と増加するなど医療提供体制は綱渡り状態になっている。

 政府は療養方針について、…

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