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レスリング界の貴公子・乙黒拓斗がひた隠しにする「傾向と対策」

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全日本選手権男子フリースタイル65キロ級で優勝し、東京五輪代表に決まり喜ぶ乙黒拓斗=東京・駒沢体育館で2019年12月22日、徳野仁子撮影
全日本選手権男子フリースタイル65キロ級で優勝し、東京五輪代表に決まり喜ぶ乙黒拓斗=東京・駒沢体育館で2019年12月22日、徳野仁子撮影

 心を乱しているのは明らかだった。

 2019年9月、カザフスタンで行われたレスリング世界選手権男子フリースタイル65キロ級3位決定戦で敗れた乙黒拓斗(22)=自衛隊=は試合終了直後、マット上であおむけのまましばらく動けず、起き上がっても納得いかない表情で審判に食い下がった。

「何をやったのかは言えないです」

 選手控室に戻る前に立ち寄るはずの取材エリアに、待てども待てども、姿を見せない。気になって選手用通路をのぞいてみると、試合着のまましゃがみ込みうつむく乙黒拓の姿があった。スタッフら周囲の声にも反応しない。壁により掛かり、床の一点だけをじっと見つめていた。その姿から、目標に掲げていた金メダルへの道が険しさを増していることを悟った。

 前年、ハンガリーで行われた世界選手権で彗星(すいせい)のごとく現れた。組手から相手の攻撃を利用するカウンターを武器に勝ち上がり、日本男子最年少記録を44年ぶりに更新する19歳10カ月で世界王者に輝いた。甘いルックスも相まって「レスリング界の貴公子」と呼ばれ、帰国後は…

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