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6月下旬。首相の菅義偉から、麻生派(53人)の棚橋泰文を国家公安委員長に起用すると聞かされて、副総理兼財務相の麻生太郎は戸惑いを見せた。横浜市長選に出馬するため辞任した小此木八郎の後任に、麻生は派内の別の人物を推そうと考えていたからだ。後からそれを耳にした菅は「麻生さんに配慮したつもりだった」と周囲にぼやいた。2人の微妙な距離を映し出す出来事だった。
安倍政権で不仲がささやかれた麻生と菅。麻生周辺は「今も心の底から菅さんを評価しているわけではない」と言う。それでも麻生が首相官邸を足しげく訪れて、菅が不得手とする外交などで助言を重ねるのは、麻生自身の手持ちのカードに限りがあるためだ。
麻生派には、世論調査で「次の首相にふさわしい人」のトップに選ばれる行政改革担当相・河野太郎が控えている。だが、…
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