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沖縄「復帰50年」の群像

沖縄が日本本土に復帰して2022年5月で50年。本土とは異なった戦後史を刻んでいる沖縄の「いま」を考えます。

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沖縄「復帰50年」の群像

必殺技ない、新オキナワンヒーロー 「戦争なくしたい」声を重ね

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沖縄本島北部の米軍訓練場上空を飛ぶオスプレイ=2017年2月13日、藤原健撮影
沖縄本島北部の米軍訓練場上空を飛ぶオスプレイ=2017年2月13日、藤原健撮影

 住民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦の記憶と無縁なウチナーンチュはいない。

 沖縄戦当時、まーちゃんの父親は本土に疎開し、母親はその父の仕事の関係で台湾に住んでいたが、母親の家系では沖縄本島南部の糸満で戦没した人がいた。母親は慰霊の日が近づくと、幼いまーちゃんを連れて戦跡を巡った。住民が、散乱する遺骨を集めて建立した魂魄(こんぱく)の塔の前で、母親は「本土の人間を信用してはならんよ」と口にした。なぜそう言ったのかわからない。この一帯では、住民が避難先のガマ=自然壕(ごう)=から日本兵に追い出されたり、食料を奪われたりしている。そんなことと関係があったのか。

 まーちゃんは戦没者遺骨収集をヒントにした小話もつくった。

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