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沖縄初の金メダルへ、空手・喜友名諒 絶対王者のあくなき向上心

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東京オリンピックの空手で男子形代表の喜友名諒。迫力満点の演武で、金メダル獲得に期待が集まる=東京都千代田区の日本武道館で2019年9月8日、喜屋武真之介撮影
東京オリンピックの空手で男子形代表の喜友名諒。迫力満点の演武で、金メダル獲得に期待が集まる=東京都千代田区の日本武道館で2019年9月8日、喜屋武真之介撮影

 東京オリンピックが始まる前、日本選手団で「最も金メダルに近い男」と呼ばれていた。空手の男子形で世界選手権3連覇中の喜友名諒(31)=劉衛(りゅうえい)流龍鳳会。体から醸し出す威圧感と鋭い眼光は迫力満点だ。なぜ強いのか。驚異の軌跡をたどった。

テーマに「破壊力」を掲げ

 「アーナン‼」。演武前、形の名前を叫ぶだけで、観客は息をのんで見つめた。力強い突きの中にも、指先まで神経を使う緻密さを兼ね備える。沖縄独特の緩やかに連続性のあるリズムで、キレのある動きを繰り出した。2016年の全日本選手権。周りの空気を支配する圧倒的な存在感に引き込まれた。

 そのルーツは空手発祥の地にある。沖縄で生まれ育ち、5歳で空手を始めた。中学3年の時、世界選手権3連覇を果たした劉衛流龍鳳会の佐久本嗣男会長(73)の道場を訪れ、レベルの高さに驚かされた。自分も強くなりたい。すぐに弟子入りを申し出た。それ以降、1年365日休まず稽古(けいこ)にまい進してきた。

 演武の出来栄えを競う形には、空手の神髄が宿る。見えない敵を仮想して攻防を鍛錬し、呼吸法にもこだわった一挙手一投足には美意識が漂う。形は流派ごとに特徴が異なり、喜友名が所属する劉衛流は、19世紀に中国から沖縄に伝わった一子相伝の古武道。仮想の敵ではあるが、相手を実際に倒す強さを意識する。相手の道着を握って引っ張る動作も、握る指の順番、腕だけでなく背筋を使って引く繊細さも併せ持つ。

 佐久本会長は喜友名の強みを…

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