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広島・長崎原爆

1945年8月、広島・長崎へ原爆が投下されました。体験者が高齢化するなか、継承が課題になっています。

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「生き延びた一人として語り継ぐ」 原爆で姉亡くした79歳の使命

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平和記念式典への参列を前に、被爆体験継承への思いを話す林勝美さん=広島市中区で2021年8月4日、山田尚弘撮影
平和記念式典への参列を前に、被爆体験継承への思いを話す林勝美さん=広島市中区で2021年8月4日、山田尚弘撮影

 「ピカッ」という光に鉄道橋から上がる炎――。76年前のあの日の光景は、3歳だった子どもの脳裏にも、鮮明に焼き付いている。林勝美さん(79)=兵庫県加古川市=は、原爆で姉千津子さん(当時14歳)を亡くした。「戦争は二度と繰り返してはいけない。100歳まで生きて語り継ぎたい」。6日、決意を新たに、初めて兵庫県遺族代表として平和記念式典に臨んだ。

 4日には、広島市内の寺院にある千津子さんの墓に参った。「戦争のない世界のために命ある限り努力したい。姉さん、天国から見守ってくださいね」。姉の記憶はないが、「末っ子の私を抱いてくれたのでしょう」と思いを巡らせた。そして「20年後か30年後、会えるのを楽しみにしています」。そっと花を供えた。

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【広島・長崎原爆】

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