奈良時代の僧侶が食べた魚? 西大寺旧境内、井戸遺構に海産物の残骸

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奈良時代の井戸から見つかった魚などの骨や犬のかみ跡が残る3点の人骨片(右)=奈良文化財研究所提供
奈良時代の井戸から見つかった魚などの骨や犬のかみ跡が残る3点の人骨片(右)=奈良文化財研究所提供

 「奈良時代の僧も魚に舌鼓を打った?」――。称徳天皇(718~770年)が創建した西大寺の旧境内(奈良市西大寺本町)の発掘調査で、当時の僧侶が食事を取った食堂(じきどう)院跡の井戸から、アジやタイなど現代の食卓にも並ぶ海産物の残骸が大量に見つかった。奈良文化財研究所が4日に公表した紀要に調査成果を掲載した。奈文研は「菜食が基本と考えられていた奈良時代の僧侶が、多種多様な魚を食べていた可能性を示す発見」としている。

 2006年の調査で井戸の遺構から見つかった魚や動物などの残骸計369点を分析。うち、魚類について京都大総合博物館(京都市左京区)や奈文研環境考古学研究室の所蔵標本と比較・分類したところ、コイ▽アジ▽タイ▽サバ▽ボラ――など複数種にわたることが判明した。

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